卒業課題Ⅰポスター発表会までの卒業研究を振り返って
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皆さん、こんにちは。
古井光明先生・加藤太朗先生の材料グリーンプロセス研究室に所属しています、工学部機械工学科4年生の山本樹です。
東京工科大学ではすでに後期が始まっていますが,皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。
このブログでは、8月4日(金)に行われた機械工学科の卒業課題Ⅰポスター発表会と、それまで卒業研究に取り組んだ内容について振り返りたいと思います。
大学入試に向けて進学先を選択する高校生,所属研究室を選ぶ機械工学科3年生の皆さんは、ぜひこのブログを読んで大学4年生の卒業研究の不安を解消していただけたらうれしいです。
お付き合いください。
材料グリーンプロセス研究室は、金属,音響,CMCの研究テーマに合わせて3つのグループに分かれています。
私は、金属グループでねじり・ねじり戻し加工した機械構造用炭素鋼S15Cの引張特性というテーマで卒業研究を行っています。
このテーマは、棒状材料の強靭化が可能な「ねじり・ねじり戻し変形」を機械構造用炭素鋼S15Cに適用し、引張特性に及ぼすねじり条件の効果やミクロ組織の変化を明らかにするものです。
コンクリートをより強靭化する鉄筋の開発などへの応用が期待できます。
これまでの卒業研究の道のりを2023年4月から時系列的に説明します。
<4月・5月>
私は、3年生までに卒業課題Ⅰ・Ⅱ以外の卒業要件単位をすべて取得し、卒業研究の実施と並行して、就職活動に専念することができました。
3年生の創成課題等で、企業説明会や模擬面接などのような就職活動を4年生に進級する前から行っていました。
模擬面接では古井先生や先輩からフィードバックを受け、自分の面接は何が良くて、何が悪いのか、またそれはどのように改善すればよいのかを的確に指摘して下さるため、面接本番に向けて何を・どのように意識して取り組めばよいかがわかりました。
その結果、5月には就職したい企業から内定をいただくことができました。
卒業研究ではテーマを選定し,先輩の卒業論文や他の研究者の学術論文を読み進めて、研究の背景や目的を見定めました。
また、実験装置の使用方法や注意点は古井先生や先輩から教えていただき、実験をスタートさせました。
<6月・7月>
試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ実験データが出始めました。
私は実験で使用する材料の到着が遅れたため、他の研究室メンバーに比べて研究の進捗度が遅れていました。
また、材料到着後に行った引張試験片の製作方法等の検討にも苦戦し、なかなか自身が思い描いたように結果が出ないこともありました。
しかし、トライ・アンド・エラーを繰り返すことで学べることや、新たな発見につながりました。
引張試験片の加工に使用するフライス盤やワイヤー放電加工機の適正な操作、特に、自身や工作機械の安心・安全には細心の注意を払い、ヒヤリ・ハットを少なくすることがエンジニアにとってとても大事なことを身をもって体験しました。
研究はトラブルを想定して先行して行うこと,研究室のメンバーと協力し合い、失敗を重ねてもコツコツと計画的に行うことが重要だと感じています。
企業でのものづくりも同様で、知恵や工夫を出し合いながら共働・共創した方が楽しいし、良いものができると思います。
<8月>
前期末の8月に行われるポスター発表会は、卒業研究の背景や目的,実施事項および結果・考察,卒業課題IIに向けた計画について、ポスターにまとめて発表します。
卒業課題Ⅰの単位取得・成績評価に関わる重要な発表会です。
ポスター原稿はストーリー立ててプレゼンテーションできるように、図や表を用いて詳しく丁寧に、かつ定量的に説明できるように制作します。
材料グリーンプロセス研究室では8月4日(金)の本番前に何度も発表の練習を行い、古井先生・加藤先生から文字の一字一句に至るまでの指摘やアドバイスをいただき、ブラシュアップを重ねます。
ポスター発表会では、専門分野が異なる人に向けて発表することで自分の研究の理解を深めました。
また、様々な指摘や意見・アドバイスをいただき、研究の方向性の幅を広げることができました。
いかがでしょうか。
機械工学科4年生前期の流れがイメージできたでしょうか。
卒業研究は大学生生活の集大成です。
卒業課題Ⅰの経験を活かし、常に前向きに取り組み、残り半年の学生生活を充実したものにしていきたいと思います。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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