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2023年9月

2023年9月27日 (水)

卒業課題Ⅰポスター発表会までの卒業研究を振り返って

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皆さん、こんにちは。

古井光明先生・加藤太朗先生の材料グリーンプロセス研究室に所属しています、工学部機械工学科4年生の山本樹です。

東京工科大学ではすでに後期が始まっていますが,皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。

 

このブログでは、8月4日(金)に行われた機械工学科の卒業課題Ⅰポスター発表会と、それまで卒業研究に取り組んだ内容について振り返りたいと思います。

大学入試に向けて進学先を選択する高校生,所属研究室を選ぶ機械工学科3年生の皆さんは、ぜひこのブログを読んで大学4年生の卒業研究の不安を解消していただけたらうれしいです。

お付き合いください。

 

材料グリーンプロセス研究室は、金属,音響,CMCの研究テーマに合わせて3つのグループに分かれています。

私は、金属グループでねじり・ねじり戻し加工した機械構造用炭素鋼S15Cの引張特性というテーマで卒業研究を行っています。

このテーマは、棒状材料の強靭化が可能な「ねじり・ねじり戻し変形」を機械構造用炭素鋼S15Cに適用し、引張特性に及ぼすねじり条件の効果やミクロ組織の変化を明らかにするものです。

コンクリートをより強靭化する鉄筋の開発などへの応用が期待できます。

 

これまでの卒業研究の道のりを2023年4月から時系列的に説明します。

 

<4月・5月>

私は、3年生までに卒業課題Ⅰ・Ⅱ以外の卒業要件単位をすべて取得し、卒業研究の実施と並行して、就職活動に専念することができました。

3年生の創成課題等で、企業説明会や模擬面接などのような就職活動を4年生に進級する前から行っていました。

模擬面接では古井先生や先輩からフィードバックを受け、自分の面接は何が良くて、何が悪いのか、またそれはどのように改善すればよいのかを的確に指摘して下さるため、面接本番に向けて何を・どのように意識して取り組めばよいかがわかりました。

その結果、5月には就職したい企業から内定をいただくことができました。

卒業研究ではテーマを選定し,先輩の卒業論文や他の研究者の学術論文を読み進めて、研究の背景や目的を見定めました。

また、実験装置の使用方法や注意点は古井先生や先輩から教えていただき、実験をスタートさせました。

 

<6月・7月>

試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ実験データが出始めました。

私は実験で使用する材料の到着が遅れたため、他の研究室メンバーに比べて研究の進捗度が遅れていました。

また、材料到着後に行った引張試験片の製作方法等の検討にも苦戦し、なかなか自身が思い描いたように結果が出ないこともありました。

しかし、トライ・アンド・エラーを繰り返すことで学べることや、新たな発見につながりました。

引張試験片の加工に使用するフライス盤やワイヤー放電加工機の適正な操作、特に、自身や工作機械の安心・安全には細心の注意を払い、ヒヤリ・ハットを少なくすることがエンジニアにとってとても大事なことを身をもって体験しました。

研究はトラブルを想定して先行して行うこと,研究室のメンバーと協力し合い、失敗を重ねてもコツコツと計画的に行うことが重要だと感じています。

企業でのものづくりも同様で、知恵や工夫を出し合いながら共働・共創した方が楽しいし、良いものができると思います。

 

<8月>

前期末の8月に行われるポスター発表会は、卒業研究の背景や目的,実施事項および結果・考察,卒業課題IIに向けた計画について、ポスターにまとめて発表します。

卒業課題Ⅰの単位取得・成績評価に関わる重要な発表会です。

ポスター原稿はストーリー立ててプレゼンテーションできるように、図や表を用いて詳しく丁寧に、かつ定量的に説明できるように制作します。

材料グリーンプロセス研究室では8月4日(金)の本番前に何度も発表の練習を行い、古井先生・加藤先生から文字の一字一句に至るまでの指摘やアドバイスをいただき、ブラシュアップを重ねます。

ポスター発表会では、専門分野が異なる人に向けて発表することで自分の研究の理解を深めました。

また、様々な指摘や意見・アドバイスをいただき、研究の方向性の幅を広げることができました。

 

いかがでしょうか。

機械工学科4年生前期の流れがイメージできたでしょうか。

卒業研究は大学生生活の集大成です。

卒業課題Ⅰの経験を活かし、常に前向きに取り組み、残り半年の学生生活を充実したものにしていきたいと思います。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

2023年9月11日 (月)

韓国で開催されたIFSA2023に参加してきました

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 皆さん 안녕하세요(こんにちは)!

 ヒューマンセントリックモビリティ(禹)研究室に所属しています、機械工学科4年の松本 千冬です。

 先日、韓国の大邱(テグ)で820月から23日まで開催されたThe 20th World Congress of the International Fuzzy Systems Association (IFSA2023)で研究発表を行いました。日程としては、19日から25日まで67日の長い旅路でした。

 学会に参加するまでに、論文を3月頃から書き始め、4月に提出し、その後Reviewが返却され修正、最終版の投稿や発表のためのスライド、原稿作りなどを含めて、約半年もの長い時間を要しました。そんな長い時間を要して参加した学会での経験や雰囲気などを皆さんに共有したいと思います。

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図1. IFSAの看板前で一枚

 

 それでは、まずメインイベントの学会について話そうと思います。

 学会初日は、Welcome Reception(懇親会)のみでした。禹先生は挨拶回りをしており、その間、自分は韓国の先生のご厚意により、韓国の学生と交流する機会を設けていただきました。自分は英語が得意ではなく、あまり会話はできませんでしたが、それでも海外の学生と交流を深め、また英語で会話するなど、国際学会ならではの貴重な経験ができました。

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図2. Welcome Receptionの会場

 

 学会の2日目から発表が始まり、この日は私自身の発表はありませんでしたので、他の人の発表を聞くことができる日でした。テーマごとに部屋が2つに分かれており、さらに時間によってもテーマが変わるため、パンフレットに書かれているアブストラクトやテーマを参考にして、2つの部屋を行き来しながら1日を過ごしました。発表は英語で行われ、理解に苦労しましたが、スライドの図や翻訳機を活用して何とか理解しようと努力しました。

 そして学会3日目、ついに自分の出番です。自分は「Development of a User-friendly Interface for a Smart Home System based on IoT Technology」というジェスチャとスマートフォンを用いたIoTシステムに関する発表を行いました。発表自体は2~3週間程前から練習をしていたため、何とかなりましたが、その後の質疑応答では、ジェスチャの種類について、ジェスチャを認識するためのカメラとその位置や認識率について、質問を頂きました。聞かれている内容は難しくなくとも、やはり緊張などから聞き取れないことが多く、また、理解しても言葉が出てこず、苦戦しました。そのため、禹先生の助けを何度か借りることがありました。

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図3. 発表の様子

 

 また、3日目の終わりには、Banquet(宴会)がありました。このBanquetでは、豪華な食事と共に、学会の主催者の話や表彰式など学会の締めとなる催し物が行われました。このとき、自分の隣にはWelcome Receptionで話した韓国の学生が座り、発表の出来や料理についてなど、初日に比べ、緊張が無くなっていたのか、会話の量が増え、結果として、一緒に写真を撮影して、メールアドレスを交換しました。

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図4. Banquetの様子

 

 さて、国際学会に参加するということは、何も発表だけではありません。その土地を見て回って、異なる文化に触れるのも勉強の1つだと思います。なので、ここからは大邱を見て回った話をしたいと思います。

 まず、大邱は韓国の「第3の都市」で、釜山の北西方面の離れた位置しています。私が滞在したエリアは、大邱で一番の繁華街である「東城路(トンソンロ)」に近接しており、特に若い人々で賑わっていました。この地域は、飲食店が多く点在しており、実際、先生と一緒に何度か東城路で食事を楽しんだこともありました。勇気が出なくて1人では1回も行きませんでしたが…

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図5. 東城路の街並み

 

 また、大邱の北に位置する「Donghwasa」というお寺を訪れました。Donghwasaは新羅時代に建てられた歴史あるお寺で、日本の寺院とは異なり、非常に鮮やかで美しいものでした。

 さらに、Gatbawi Rockという石像も見に行きました。Gatbawi Rockを見るには1365段の階段を登る必要があり、登る途中、ひたすら息を切らせながら頂上を目指しました。登った先にあるGatbawi Rockは一度だけ願いをかなえてくれると言われているため、自分も就活がうまくいくように祈りを捧げてきました。日本語で祈っても叶えてくれるか分かりませんが…

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図6. Gatwabi-Rock

 

 そして、6日目には大邱大学校(Daegu University)の教授のご厚意により、大学見学させていただきました。大邱大学は総合大学ということでとても広く、八王子キャンパスの約7倍もあります。そのため、校内の移動手段として電動スクーターが校門でレンタルできるほか、校内には路線バスが運行していたりと、その広さが分かると思います。

 時間の都合により、すべての施設を詳細に見学することは出来ませんでしたが、自動運転の走行試験場や共同研究している企業のオフィスなど、本学には無いものを見ることが出来ました。

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図7. 大邱大学校の校門(めちゃくちゃデカい)

 

 ちなみに、大邱に滞在中、基本的に移動手段はバスでしたが、そのバスの運賃は驚くほど安く、始点から終点まで行っても120円、特急バスでも160円という価格で、乗り換えるとその後のバス代は無料という訳分からない安さです。ちなみに、乗り換え先が電車でも適用されるらしいです…。

 また、コンビニの価格も非常にお得で、例えば500円ほどのレトルト食品を2つ買うと1つ無料、カップ麺を購入すると水がついてくるなど、こちらも訳分からない安さです。

 この1週間、「もっと英語を勉強して行けば…」や「積極的に声を掛ければ…」など後悔もありますが、韓国や大邱の歴史、文化を学びつつ、国際学会の経験というとても有意義な時間を過ごせました。

今だからこそオススメできる就職活動

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みなさん,こんにちは.

材料グリーンプロセス(古井・加藤)研究室に所属する,工学部機械工学科4年生の茂木大知です.

このブログでは私自身の就職活動を振り返って,これから就職活動が本格化する後輩のみなさんに向けて今の時期にやるべきこと,就職活動の進め方などについて紹介させていただきます.

 

株式会社リクルートホールディングスの就職みらい研究所が発行する「就職プロセス調査」など大学生の就職状況をまとめたウェブを見ると,2023年7月時点で8割を超える大学4年生が内々定を取得していることがわかります.

また,企業は2025年3月卒業の人材確保に向けてすでに動き出しており,学部3年生のみなさんの中にも就職活動をスタートさせている方も少なくないはずです.

高校生の大学受験は夏休みが重要と言われますが,大学生の就職活動においても他ではなく,夏休みが勝負どころだと就職活動を終えた今だからこそ断言できます.

 

学部3年生の夏休みにやるべきことはズバリ,自己分析です.

自己分析は自分探しと違って長所や短所を考えるのではなく,様々な業界,業種の説明会やインターンシップに参加して,自分がやりたいこと・やりたくないことをしっかりと自覚することです.

また,適性検査であるSPIへの対策もこの時期から始めるべきことのひとつです.

私はスマートフォンのアプリ「SPI 言語・非言語対策問題集」を活用して、基礎学力や性格特性を高めていきました.

通学の電車やバスの時間を有効に活用できるのがオススメポイントです.

SPIは時間との勝負なので,短い時間でできる限り多くの問題を解くことによって,自らのコミュニケーション能力や向上心を把握し,仕事適性を見定めることができるようになります.

自己分析やSPIは自分の将来に直結します。

いつやるの? 今でしょう!(笑)

 

夏休みが終わるまでにやりたいことをはっきりさせ,就職試験に向けてしっかりとした土台を作ることで,冬そして春には自分に合った企業への挑戦がしやすくなります.

すでに志望する企業や業界があるみなさんは早期選考を目指してもよいでしょう.

夏休みに説明会やインターンシップに参加すると,その後秋・冬のインターンシップに参加した人よりも早く優位な状況で選考に臨める企業がたくさんあります.

そうした早期選考の中でも,大学推薦をおすすめします.

実際に私は大学推薦を利用して就職活動を進めました.

大学推薦の最大のメリットは,選考が有利になり早期の内々定獲得が期待できることです.

これだけでも活用する価値は十分にあると思いますが,キャリアコーオプセンターのアドバイザーの方に,その企業に合ったエントリーシートの書き方や,面接における受け答えなどを指導してもらえることもおすすめポイントです.

私が大学推薦のシステムを活用して,高速道路の保守・点検企業の就職活動スケジュールを紹介します.

3年生の夏休みからものづくり企業を対象とした就職活動をスタートさせ,その年明けには高速道路の保守・点検企業の大学推薦を志願することを決めました.

大学推薦のおかげで一次選考(面接)は免除となり,4年生になったばかりの4月には内々定を獲得しました.

 

3年生の8~10月      企業説明会(業種の絞り込み)・SPI対策

3年生の11~2月       業種を絞り込んだ上での企業説明会,インターンシップ参加・面接対策

3年生の3月               大学推薦の学内選考・企業の二次選考(技術面接・SPI)

4年生の4月               最終選考(役員面接)・内々定獲得

 

大学生の就職活動は,オンライン化や早期化など年々変化し続けていることもあり,こんとんとしています.

そういう状況下だからこそ機械工学科3年生のみなさんには,東京工科大学が誇る就職支援システムをうまく活用しながら,今まさに本格化している就職活動をアグレッシブに進めて欲しいと思います.

 

最後までお付き合いいただき,ありがとうございました.

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