仕事力向上セミナーに参加しました!
| 固定リンク 投稿者: 機械工学科
2022年度の後期より古井光明教授,加藤太朗助手による材料グリーンプロセス研究室に仮配属となりました機械工学科3年生の岡田宙也です。
今回、私は10月14日金曜日に開催された、「仕事力向上セミナー」に参加しました。
このセミナーでは、ものづくり企業においてどのような人材が求められているか、また、そのような人材になるために必要なことは何かといった解説や、企業での実務経験がある機械工学科教職員が機械エンジニアの働き方を紹介し、3つの仕事力(セルフマネジメント力・コミュニケーションマネジメント力・タイムマネジメント力)や、周囲を巻き込む力の大切さについての解説が行われました。
まずはじめに「学生支援の現場から若き機械エンジニアに期待すること」という講演がありました。
機械エンジニアに求められている能力,価値観において特に大切なことがふたつあります。
ひとつ目は2:6:2の原理です。
これは集団において、必要なことに気づき、積極的に変化・成長できる自己成長型の人が2割,必要なことはわかるが、変化しない現状維持型の人が6割,必要なことがわからない人が2割であるというものです。
ものづくりの現場では、周りの変化に気づき、柔軟に対応・変化していけるようにすることが大切です。
ふたつ目はM:V:Vを決定することです。
M:V:VとはMission(使命,成し遂げたいこと,実現したいこと)、Vision(ありたい姿,役割,将来像)、Value(提供したい価値,生み出したい価値,手段)の頭文字であり、これを明確化することにより、周りの変化に気づくための判断軸として利用することが可能になります。
続いて、「リケジョがものづくり企業で活躍し続けるためのポイント」という講演がありました。
その冒頭、企業において「活躍し続ける」とはどのようなことかの問いかけがありました。
ひとつの答えは、その道のエキスパートとなり、「あなただからこそ」仕事を任せられる人になることであると述べられました。
男女共同参画や女性活躍推進など、リケジョが活躍できる舞台が整いつつあるものの、女性だからと役割を固定される、面倒くさがられる、交渉をさせてくれないといった問題が多く存在している状況にあるため、女性ひとりひとりの意識改革が重要であるようです。
次に、機械工学科助手の加藤太朗先生による、「グローバル人材になるために今できること」という講演がありました。
この講演では、実際に加藤先生がエンジニアリング企業に勤務されていた際の海外駐在経験をもとに、必要だと感じられたことを紹介して下さいました。
現在において、グローバルとは海外で働くこととイコールではなく、グローバルな状態で働くといったようなことを指すのだそうです。
例えば、日本から海外の企業における人員整理や流通経路の整備を行ったり、品質操作のマネジメントを行ったりするといった、日本に在住しながらグローバルに働くことが増加しています。
加藤先生は、海外駐在を経験した際に大切だと感じたこと、例えば、言語よりもアクションなどのコミュニケーション力の方が大切であること、そして、常に笑顔を心掛ける,衣食住を楽しむ,遠慮なくギブアンドテイクを行うといったことを挙げられました。
これらの大切な能力を身に付けるために今できることとして、レストランで世界の食文化を楽しむことで、マナーや文化を知る、海外旅行で外国と日本のギャップを感じ取る、現地の人とコミュニケーションをとることを提示していただきました。
最後は機械工学科実験助手である、嶋和明先生による「機械工学科では勉強できないコストの話」という講演でした。
初任給の平均金額は約22万円、これを1時間当たりの金額として計算すると、約3000円であることから、エンジニアは1時間で約3000円以上の利益を生み出さなくてはならないことを紹介して下さいました。
加えて、顧客要求仕様を満たしつつ、原価を抑えることが要求されます。
コストには各商品にかかる材料費などのランニングコスト、開発でかかるイニシャルコストがあり、これらを抑えながら付加価値を付けられるかがエンジニアとしての力量となります。
この講演のまとめとして、エンジニアはコストを決める側であり、コスト低減は絶対的使命であるということを強調されました。
以上4件の講演を通して、ものづくり企業への就職にあたって、判断基準となる価値観の確立は必須であり、それを通して、働くことに向き合う必要性を知りました。
自身の判断基準が明確化されることにより、就職活動の他にも、普段の生活や働く中で迫られる選択に対し、明確な答えを導き出せることが可能になると思います。
私は今回の講演で大切だと感じた価値観を素早く確立し、これを就職活動や仕事・生活で活かしていきたいと考えています。
これから私たちは就職活動を通して社会に出ることになります。
自身の行動は、常に自身で責任を取らなければなりません。
社会人としてどのような行動選択が正しいのか、自身の価値観・基準を明確化することによって、より良い判断につながると考えています。
最後に、すばらしい講演をして下さいました講師の先生方に感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。