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機械工学科の卒業課題Ⅰポスター発表会

| 投稿者: 機械工学科

皆さん、こんにちは!

材料グリーンプロセス研究室に所属しています、機械工学科4年生の林瑠之介です。
大学生の皆さんは、文化祭の準備やアルバイトなどで忙しい方もいらっしゃると思います。
コロナによる行動制限は緩和されていますので、体調管理をしっかりし、健康で安心・安全な学生生活を送りましょう。
このブログでは、8月4日(木)に行われた、機械工学科の卒業課題Ⅰポスター発表会についてお話ししたいと思います。
しばらくの間お付き合い下さい。

 

4年生の前期に開講される「卒業課題Ⅰ」は、4単位の必修科目であり、卒業研究の目的・目標・課題・手法・スケジュールなどを具体的に立案することが求められます。
また、それらを材料グリーンプロセス研究室内での報告会や、機械工学科のポスター発表会にて議論し、卒業研究の目標を達成します。
私は4月に行った古井先生とのディスカッションより、「ねじり・ねじり戻し変形に伴うねじりトルクの検出」というテーマで卒業研究を進めることになりました。
この研究テーマに関する調査を行ったところ、ねじりトルクは棒状金属をねじった角度を計測することにより求められることがわかりました。
そこで私は、ねじれ角度を検出するセンサーと、計測した角度からねじりトルクを算出するプログラムを作成することを卒業課題Ⅰのゴールに定めました。(計画;Plan)
ねじりトルク算出のプログラム作成にあたり、ヒューマンセントリックモビリティ研究室の禹先生にどのようなセンサーが適しているかアドバイスをいただきました。
加えてプログラムの学習をするために、加藤先生担当のプログラミング応用の講義を自由聴講させていただきました。(実行;Do)
行った研究は毎月末に実施される材料グリーンプロセス研究室の報告会で発表し、センサーをねじり戻し試験機にどのように設置し、ねじり角度を正確に計測するかを考察すると共に、古井先生・加藤先生からたくさんのアドバイスや指摘を受けました。(検証;Check)
考察やアドバイスに基づいて、また自分なりの工夫を加えながら、少しずつ研究を進めていきました。(改善;Action)
卒業課題Ⅰを通して、PDCAサイクルを回しながら、自ら考え実行する研究のスタイルを確立できたと思います。

卒業課題Ⅰの終盤を迎える7月中旬になると、ポスター発表会で使用するポスター原稿を作成します。
材料グリーンプロセス研究室では、図表はもちろんのこと、文字の一字一句に至るまで古井先生・加藤先生がしっかり校正して下さいます。
私は合計3回もの指摘やアドバイスをいただきました。
続くポスター発表練習会では、卒業課題Ⅰの内容や成果を、ストーリー立ててプレゼンテーションすること・図表は詳しく丁寧に説明することなどを教えていただきました。

いよいよ卒業課題Ⅰの成果を報告するポスター発表会です。
卒業課題Ⅰポスター発表会とは、機械工学科の各研究室に所属する4年生が前期に行った卒業課題Ⅰの成果を互いに報告し合う場です。
自分の研究を専門分野が異なる人に向けて発表することで、研究の理解を深め、様々な指摘や意見を取り入れることで研究の選択肢を増やすことができます。
A1サイズのポスター1枚を用い、90分もの長い時間をかけて、自分の研究を発表します。
卒業課題Ⅰのポスターを発表する上で意識したことは以下のふたつです。

  1. 専門用語を使わない
    材料グリーンプロセス研究室にて自分が前期の4ヶ月間で研究したことは、他の研究室の方にとっては専門外の内容です。
    ただでさえ専門外の内容に、特殊な用語による説明が続いてしまうと、研究内容がしっかり伝わりません。
    なるべくわかりやすい、平易な言葉で説明することを心がけました。
  1. ポスターの項目ごとにつながりを持たせる
    ポスターの項目は、大きく5つに分けられます。
    これらの5つにそれぞれつながりを持たせることが大事です。
    背景としてまず、研究を始める上で注目したことや概要を簡潔に述べます。
    続いて目的では、背景を受けて、どのような結果を導き出すのかを述べます。
    実験方法では研究の目的を達成するために、どのような方法を用いて実験や解析を行うのかをより具体的に述べる必要があります。
    特に実験の条件が先行研究のそれと異なる点を具体的に説明しなければなりません。
    いよいよ結果として、ポスター発表会までの段階で得られた実験結果を記載します。
    実験結果は研究発表をする上で最も重要な項目で、実験を通じてわかったこと・わかっていないことを明確にします。
    最後は考察です。
    結果の確らしさや傾向を、理論や法則に照らし合わせて考察し、後期の卒業研究Ⅱではどのように研究を進めるかをまとめます。

卒業課題Ⅰを通して学んだことは、計画性の大切さです。
材料グリーンプロセス研究室では実験で用いる機材や試験材の選定はもちろんのこと、試験材を実験で用いる寸法に加工するのも自分で行います。
安心・安全のため、学生ひとりで工作機械を扱うことができないので、2名以上で作業を行わなくてはなりません。
パートナーを配慮して予定を調整し、工作機械の空き具合を確認して実験のスケジュールを早く決定します。
優先順位を考えながら、いつ・どこで・何を・誰とやらなければならないのかを決めることができるようになりました。

卒業課題Ⅰの内容や成果を簡潔にポスターにまとめること、またそれをわかりやすく伝えることは、卒業研究だけでなく、就職し機械エンジニアになった後でも必要になってくるスキルです。
卒業課題Ⅰに真摯に取り組むことで、後期の卒業課題Ⅱがますます充実することはもちろんのこと、より良いものづくりを行うための社会人基礎力を身に付けることができます。
卒業研究は学部4年間の集大成であるからこそ、楽しく常に前向きに取り組みたいと、このブログを執筆しながら気持ちを新たにしているところです。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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