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自分を高める学外発表

| 投稿者: 機械工学科

皆さんこんにちは。
材料グリーンプロセス研究室所属、サステイナブル工学専攻1年生の成田哲也です。
このブログでは、私が昨年2021年12月に参加した大学コンソーシアム八王子学生発表会での研究発表の経験談についてお話しします。

 

学外発表を行ったきっかけは、材料グリーンプロセス研究室の指導教員である古井光明先生からの一通のメールで、修士課程で行う学会発表の練習にもなるからとの強い勧めでした。
そのメールを見たときの自分の印象としては、「発表? しかも学外で?」のように、あまり前向きではありませんでした。
私は人前での発表が得意ではないからです。
とは言え、修士課程での学会発表に向けた準備としては絶好の機会であるため、参加を決意しました。

その後は、申し込み登録のため発表内容を短くまとめた要旨を書いたり、自分の研究を理解してもらうためには何を説明すればよいかなどを考えて発表資料を作る日々が始まりました。
発表の内容は、学部の卒業論文で一度まとめていたので苦戦はしなかったものの、一番難しかったのは、自分の研究について予備知識がない聴講者への対応です。
なるべく専門用語を使わないようにするのですが、すると今度は、その用語が持つニュアンスを一般的な言葉でどう表現するかという問題に直面します。
もちろん注釈をつけて説明していたら時間が足りませんし、冗長でわかりにくい発表になってしまいます。
そこで考えたのが、スライドは専門用語を使い、口頭ではわかりやすい言葉に言い換えて発表するというテクニックです。
例えば、スライドで「応力ひずみ曲線」と書いてあるところを「力と変形の関係」と言い換えると、基礎知識がある人はスライドを読みやすいですし、知らない人でも何となく意味を察することができるという仕組みです。
一通りスライドができたら先生にチェックしてもらい、さらにブラッシュアップして今度は発表練習です。
発表原稿を書いても実際に口に出して読んでみると、テンポが悪かったりスライドの重要な場所の説明が不足していたりするので手直ししながら何度も練習して、ようやく本番です。

迎えた当日、自分はもちろん他の発表者も明らかに緊張した様子で発表会が始まりました。
自分とは分野が違う加工技術やロボットなど様々な内容の発表を聞くことができました。
また、同じ分野のテーマでも大学によって研究方法が全く異なることもあり、実験への取り組みや解析・考察の仕方、発表のまとめ方など、多くの学びがありました。
他の発表に触発されて自分の研究へのモチベーションも高まります。
発表に対する質問から自分が持っていなかった視点を得ることができ、過去の実験データを見直して新しい気付きを得られたり、「次はこんな実験をしてみよう」というアイデアが生まれたりします。

このブログを見ている方の中にも、自分は発表が苦手だからと思っている人がいるかもしれません。
人前に出ると緊張してしまうことや、データをうまくまとめられないなどの理由があると思いますが、学外発表はそんな苦手意識を克服する最大のチャンスです。
また、研究に新しい視点を得たり、自分が知らない分野に触れることができるまたとない機会です。
皆さんもぜひ、学外発表にチャレンジして自分の能力や可能性を高めていきましょう!
最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。

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