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「機械創造基礎」SA体験記

| 投稿者: 機械工学科

皆さんこんにちは.
感性応用開発研究室 (高橋研究室)に所属している,機械工学科4年生の佐々木萌です.
2021年度の前期が終わり夏期休暇に入りましたが,皆さんいかがお過ごしでしょうか.

今回は,私がSAとして参加した授業「機械創造基礎」についてお話ししたいと思います.
SAとはスチューデント・アシスタントの略で,授業において課題提出チェックなどの補佐業務を行う学生を指すものです.この授業は,1年生前期に開講される専門教育科目の1つです.私が3年前に受講した時とは,授業内容は少し異なる所もありましたが,懐かしく感じながら授業の補佐を行っていました.

 

この授業のシラバスには,
「機械工学を学ぶ動機を明確にし,同時に工学的センスを習得することを目的として,初心者でも加工しやすい素材を使って,機構の考案・設計・製作の過程を体験する.機械工学的手法によって課題を解決するアイデア,工夫,設計を少人数のグループによるプロジェクトとして実施することにより,コミュニケーション能力を身につける.講義の最後にはコンテストを開催して成果を発表・アピールすると共に,技術プレゼンテーションの基礎やアイデアを評価する方法について学ぶ.」
とあります.

この授業では,まずアイディアを3次元的に描くコミニュケーションドローイングを学びます.その後に複数の課題が提示され,各々の課題をクリアする構造を考え,コミニュケーションドローイングを行い,それをグループ単位でケント紙を用いて製作し,競技します.

その中に「紙はどこまで長く強くなるか」という橋を設計する課題があります.橋の中央にアルミや鉄の重りを載せて強度を競うので,与える課題に無理が無いか確認するために,図1のように事前にケント紙ではりを作製し,図2のような基本強度試験を行いました.

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図1 基本試験を行ったはり

 

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図2 3点曲げ試験の様子

 

はりを作製する際に,ケント紙の貼り合わせが少しずれてしまった箇所がありました.そうした部分は強度が弱くなることが分かりました.強度のある設計ができたとしても,正確にかつ丁寧に作らないと本来の強度が出せません.しかし,授業では時間制限があります.時間内に作製できる構造かつ強度のある構造,このバランスを取るのはとても難しかったと思います.

設計製作作業では,構造体を考えるのに時間を取られてしまい,中々作業に進めないチームや,慣れない道具や材料を用いた製作のためか制限時間を超えてしまうチームがありました.製作された作品は個々に競技(図3)を行いました。競技の際には、何事もなく安定して重りが載るものや、1つずつバランスを取りながら載せていくものの、結果的にバランスがとれずに競技に失敗するチームなどがありました.事前検討では見えてこなかった場面で苦戦していたようでした.

一方でグループのメンバー同士が話し合ったり、確認を行いながら作業している様子は、普通の講義には無いもので、皆活き活きしているように見えました。

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図3 実際の競技結果例

 

これからグループ活動のある授業がありますが,この授業で学んだことを思い出して取り組んでほしいと思います.
私はSAとして学生の様々なアイデアに触れることができ,多くの刺激を受けました.この刺激を糧に,後期の卒業課題IIに取り組んでいきたいと思います.

最後まで読んで下さり,ありがとうございました.

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