足跡は地球を救う!その1「吾輩はfootprintである」
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みなさん、お久しぶりです。サステイナブルマネジメント研究室の芝池です。
昨年度は「サステイナブル工学基礎」「サステイナブル工学実習」「サステイナブル工学プロジェクト演習」という工学部三学科共通科目の実施状況を中心に報告しましたが、今年度は再びシリーズものでお目にかかろうと思います。
その第一弾として、まずは『足跡は地球を救う!』というテーマでお届けします。
足跡とは、そう、みなさんが毎日地球を踏みつける度に地面に残されるアレです。
でもその足跡がなぜ地球を救うのか、わかりますか?・・って、そんなのわかりっこないですよね。
実は、足跡は英語ではfootprintと言いますが、このfootprintがこれからとても重要なキーワードになってくるという不思議なお話なのです。
これまで、ライフサイクルアセスメント(LCA)や環境効率といったサステイナブル工学の実践にとって重要となる、製品や技術の新しい評価手法について何度もしつこく説明しました。(覚えていない人は以前のブログを読み返してください。)
本学では、LCAは工学部生全員が修得すべき分析法として実習で取り組んでいますが、このLCAの分析結果を用いた指標に「〇〇 footprint」というのが幾つかあります。
これは、何となく難しそうな響きがするLCAの結果(大体は数字の羅列です)を少しでも親しみやすく表現することによって、身の回りにある製品の地球環境への影響をより多くの人に正しく伝えようという、まさに一歩踏み出した試みです。
それも日本だけじゃなく、世界中で始まっているのですよ。
だから『足跡は地球を救う!』はずなのです。
でも、そもそも名前すら知らない人が多いだろうと思いますので、今回のシリーズではこの「〇〇 footprint」を話題にしてみようと考えました。
footprintは「フットプリント」と読み、意味はもちろん足跡ですね。
私たちが地球をどのくらい強く大きく踏みつけたのか、足跡(footprint)が簡単に、明白に、そして正確に教えてくれるというわけです。
「〇〇 footprint」が定着すればLCAももっと普及するだろうし、みんなが地球環境について真剣に考え持続的に発展していくような社会、そう、私たちがめざしているサステイナブル社会の実現も夢ではなくなるでしょう。
それほど効果があるのだったら、今回のタイトルのように「吾輩はfootprintである」なんて威張っていてもいいですよね。
どうですか、少しずつ興味が湧いてきたでしょう?
それでは、これより世間には一体どんな「〇〇 footprint」が存在し、どんな特徴があるのか、順を追ってお話ししていこうと思います。
主なところでは「カーボンフットプリント」「ウォーターフットプリント」そして「エコロジカルフットプリント」なんていう指標があるのですが、紙面の(というか原稿の仕上がりの)都合により、ここらあたりで本シリーズの第1回目は終わりです。
次回は「〇〇 footprint」のなかでも最も親しみやすい事例として「カーボンフットプリント」についてお話しますので、期待して待っていて下さい。
【注】勿体つけてないでとっとと説明しろ!と思われる方は、もちろん自分で調べてもいいのですが、実は最近コロナ社から『サステイナブル工学基礎』という本が出版されましたので、一度読んでみられてはいかがでしょうか?(これは宣伝です・・)
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