ついにクライマックスへ!「サステイナブル工学プロジェクト演習」
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みなさん、こんにちは。サステイナブルマネジメント研究室の芝池です。
今回は、「サステイナブル工学基礎」「サステイナブル工学実習」と続けて来た、サステイナブル工学に関する一連の講義の集大成とも言える「サステイナブル工学プロジェクト演習」の実施状況について報告します。
工学部生が全員一緒に学修するサステイナブル工学の3つの講義も、いよいよ3年後期の「サステイナブル工学プロジェクト演習」が始まり、最終段階に突入しました。
音楽に例えるなら、全曲を貫くテーマに沿って重要な主題を提示しダイナミックに展開する第1楽章、そして緩徐楽章としてテーマを深く掘り下げながら静かにかつ確かに力を蓄える第2楽章に続く、華麗なフィナーレに向けて総力を結集し存分に個々の技量を発揮して高らかに主題を協奏する第3楽章に相当するのであり、今まさに終曲にふさわしい壮大なフーガが進行中なのだと言っても決して過言ではないでしょう。
え、テーマとは何かって? もちろん「サステイナブル社会の実現」ですよね。
だってサステイナブル工学は、Planet(環境との調和)、People(生活の質の向上)、Prosperity(経済の活性化)をバランスよく発展させながら、サステイナブル社会の実現に貢献するのが使命なのですから。
「プロジェクト演習」は、各学科から1名以上が参加する4、5名のチームが、「基礎」で獲得した知識と「実習」で習得した評価技法であるLCA(もう説明はいりませんよね)を武器に、自分たちの身近な製品を取り上げてその持続可能性を総合的に分析し改善しようというとても興味深い授業です。
そう、いわゆるPBL(Project Based Learning)なのですね。
特に三学科の学生による混成チームという編成がポイントで、バックグラウンドが異なるメンバーが興味や専門知識の枠を越えて協力し、課題解決に向けていろんな角度から知恵を絞ろうというねらいがあります。
最初のうちは多少戸惑いもあったようですが、現在では皆さん気心も知れてきたようで、あれこれ相談しながら和気あいあいと製品評価や改善策に取り組んでいます。
先日はその中間発表会が大々的に開催され、対象製品のLCA評価結果について全てのチームがポスターを用いて発表し、工学部全教員を交えての意見交換を行いました。
写真はその時の様子を写したものですが、本学自慢の片柳研究棟1F大ホールにところ狭しと並べられたポスター(34チーム×2回、全68チーム)が壮観です。
ポスターの周囲に集まって意見を闘わせている雰囲気もよくわかりますよね。
現在はこの時の議論内容や先生方の様々なアドバイスを参考に、同じ製品を対象とする環境効率(環境負荷に製品価値の評価が加わります)の評価を行っているところです。
今後は、環境との調和を基盤に生活や経済にもたらす多様な価値を総合的に考慮するサステイナブル評価へとステップアップし、新年早々に最終発表会を行って優秀チームを表彰する予定です。
こうしてサステイナブル工学の全課程を修了し、コーオプ実習で社会勉強も十分に実践した頼もしい学生たちが、いよいよ再来年の春に本学を巣立っていきます。
サステイナブル社会の実現に向け、世界中でどんな活躍をしてくれるのか、今から期待は膨らむ一方です。
さて、サステイナブル工学三部作の授業報告も今回で終了し、次回はまた新たな企画でお目にかかりたいと思います。
はたしてどんな出し物になるのでしょうか、どうぞお楽しみに。
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