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中国の大学事情

| 投稿者: 機械工学科

2016年の3月から5月まで中国湖南工業大学の先生はJSPSの特別研究員として,シャ研究室に2ヶ月滞在し,共同研究を行う傍ら,東京工科大学工学部の教育についても考察しました。

せっかくの機会でしたので,中国の先生に中国の教育現状についていろいろ教えてもらいました。それをまとめて皆さんにご紹介します。

文革大革命が終わり大学入試が復活した1977年には,中国での大学受験者数570万人に対し,入学者数が27万人で,進学率は5%以下でしたが,2009年には進学率がついに6割を超え,61.67%になり,入学者数が629万人となりました。また,中国の高等教育機関の数は1980年の675校から2015年の2845校に4倍以上も増えました。その中,中央政府に所属する国立系は約5%,地方政府に所属する公立系は約66%,私学は約29%を占めています。また,この3千弱の高等教育機関の内訳として,大学は1145校,短大・専門学校は1297校,成人教育機関は348校となっています。

中国政府は,いままで,大学ランキングをメインに用い大学の評価を行い,大学のレベルアップを積極的に後押してきました。しかし,その評価法では専門性の高い単科大学(たとえば,外国語大学,経済大学などの単科大学)には不利だということも明らかです。より客観的に大学を評価するために,近年,中国政府は,総合力ではなく,大学にある各専門を直接にランキングすることを重視する姿勢を打ち出しました。これを受け,自分の所属する学科を教員レベルでいかに発展させるか積極的に検討し,学科レベルでの改革を行うことに大きく促進しているようです。

これを背景に,今回本研究室に滞在していた中国の先生も自分の立場からうちの大学工学部の授業・実験について見学し,それを自分の持っている授業に参考にしようとしていたわけです。

中国の大学事情について,少し説明しましたが,中国のことに関する理解に少し役立てれば幸いです。

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