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ワーム型ロボットの研究開発:4輪駆動運搬車両の開発について

| 投稿者: 機械工学科

みなさんこんにちは.機械工学科の福島です.

前回,NEDOプロジェクトにおいて(株)タウ技研と「ワーム型ロボット」を共同開発していることを報告しました.実はこのロボットは機械工学科学科長の松尾先生が学生と訪問された国際ロボット展でNEDOブースにて動展示していました.本学を大きく宣伝していなかったのですが,本学科の学生(1年生)も何人か展示ブースに立ち寄って東京工科大のワーム型ロボットであることに気付いたそうです.

デモ時のワーム型ロボットは直径98mm,長さは10m弱の構成でした.展示ブースではトンネル内で崩落事故が発生して大型トラックが横転している場面を再現していました(Fig.1).この事故に対応するため,ワーム型ロボットを搭載した運搬車両(この時は暫定的にクローラ型ロボットに搭載)はできるだけ事故現場の近くまで移動し,自ら進めなくなった時に,押し出し機を使ってワーム型ロボット本体を進展させて(Fig.2)トラックの内部や狭隘部の状況を探査するというシナリオでした.

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Fig. 1事故現場付近まで運搬ロボットで移動

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Fig.2 押し出し機でワーム型ロボットを進展させる様子

さて,Fig.2で示した小型のクローラ型ロボットに,押し出し機と長いワーム型ロボット全体(収納した状態であっても)を載せて実際に運用するのは困難である.そのため,現在はFig.3 に示すような4輪駆動の車両型移動ロボットを開発して全体の統合化を図っています(Fig. 4).

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Fig.3 4輪駆動車両型移動ロボットの構成例

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Fig.4 押し出し機とワーム型ロボットを運搬車に搭載した様子

本年度内に統合化したシステムの実証試験を実施する予定です.

【追記】
なぜワーム型ロボットという名称にしたのか?ヘビ型ロボットと何が違うのか?
について説明が未だでしたね.

一般的にヘビ型ロボットと称されるロボットシステムは,蛇行運動や駆動輪または振動によって推力を得るが,本研究で提案しているワーム型ロボットは,世界的にも前例がない外部の「押し出し機」によって推進させている点において他とは区別できます.

くねくねしなくても前進後進できるため,ヘビ型と区別するために「ワーム型」と称しました.
ただし,関節機構の構成は従来のヘビ型ロボットと似ているため,ヘビ型ロボットのメリットも受け継いでいます.

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