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「お金が貰える必修授業!?」に向けて~その2~

| 投稿者: 機械工学科

皆さんこんにちは.工科太郎です.
今回は前回に引き続き,一部の学生では「お金が貰える必修授業」と呼ばれている「コーオプ演習」に向けての準備教育についてお話ししたいと思います.

前回,企業では「個人プレー」だけでは済まず,「チームプレー」が必要にるため,その「チームプレー」をどう進めていくかを学ぶための事前学習として「コーオプ演習I」という授業があるということを紹介しました.

今回はその授業の様子をご紹介しましょう.

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機械工学科の「コーオプ演習I」では最初にガイダンスを行った後に,二回のグループワーク(グループに分かれての作業)を行います.上の写真は一回目のグループワークの途中経過の発表のシーンです.
(見る人が見たら分かるけれども,一応拡大しても個人の詳細は見えない程度の画像にしてありますがご容赦下さい.)

「コーオプ演習I」での最初のグループワークの概要は下記のようになります.

  1. 指定されたニュースサイトからテーマをグループで一つ決定
  2. その項目への様々な立場・視点を列挙
  3. 各人が別の立場・視点でテーマについて調査
  4. グループ内で議論し,どの立場でその項目についてどのような結論を述べるかを決定
  5. 資料を作成し,プレゼンテーションを行う

これはその3番目の「各人が別の立場・視点でテーマについて調査」の辺りの報告会の様子です.写真のグループでは,「税金問題」について「政府,企業,一般人」の視点から様々な問題を調べて発表をしていました.

さて,ここで皆さん
「え?それって答えあるの?色々な人が色々な立場・思惑等があるのでは?」
と思いませんか?

まさにその通りで,
「高校までは答えが決まっている,正解があるものを導く・覚える」
のが勉強の主流だったかもしれませんが,
「大学では(まだ)答えが確定していない物事に取り組んで考えて,提案して,解決する
ということを学んで行きます.
そしてそれが本当に企業に就職してから必要な能力になるわけですよね.

簡単な例を挙げると
「人が欲しがるもの(売れるもの)物を作る(売る)」
ということを企業では考えなければいけませんが,「人が欲しがるもの」は人それぞれですよね.
その中から,ターゲットをどこに絞って,何をどのように作ればコスト的にも見合って企業として成り立つか…というような事を考えなければいけません.
そして,「これが行けそうだからやりましょう!」ということを「人に説得力のある形で伝える」ということをしないといけません.

そう,大卒に求められる能力は
「言われたことをこなす能力」
(だけ)ではなく
「何をするべきかを考えて,周囲を説得して,実行する能力」
なのです.

これまでにはあまりそういう事を学校では教えてくれなかったかもしれませんが,そういった事を個人プレーではなく,チームプレーで出来るような学生を育てる教育を東京工科大学の工学部では行っています.

学生の皆さんも最初はこれまでにやったことが無いことが多く戸惑っていましたが,だいぶ慣れてきて,今は既に二回目のグループワークのまとめの方に来ていますが,一回目より学生の皆さんは格段に良くなってきています.学生たちの将来が楽しみです.

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