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新々シリーズ:Sustainabilityの密室に君は何を発見するだろうか【第1回】

| 投稿者: 機械工学科

みなさん、お待たせしました(?)。サステイナブルマネジメント研究室芝池です。

これまで二回のシリーズ企画ではLCAと環境効率を取り上げて来ましたので、 第三弾となる今シリーズはいよいよ真打「Sustainability」が満を持しての登場となります。

Sustainabilityはもちろんサステイナブルの名詞であり、通常は「持続可能性」という訳語が用いられますが、ここはひとつ英語のままでカッコ良く通しましょう。
では、サステイナブル工学三部作の最終巨編、これより開演です!(はい、ここで、みなさんはSTAR WARSのテーマ曲を適度な音量で鳴らして下さい。)

 と、威勢よく始めたものの、まず最初にお話しするのはとても地味な話題です。
 そもそもサステイナブル工学とは何か、何をする工学なのか、というところですね。
 サステイナブル工学では、サステイナブル社会を実現するために、地球環境の保全、生活や社会の質の向上、そして経済的な繁栄を同時にめざします。
 そして、研究開発する技術や製品の環境への影響を「LCA」なる手法で評価し、さらにはそれらが生活や社会にもたらす様々な価値を「環境効率」なる指標で同時に評価して、成果の総合的なSustainabilityを評価するのです(詳細は本学のホームページをご参照下さい。ただし、ゴチャゴチャするのでLCAに特化して説明していますが)。

 このとき、サステイナブル社会を成立させる重要な条件となるのが、Planet(地球→環境との調和)、People(人々→生活の質の向上)、Prosperity(繁栄→経済の活性化)という、いずれもPで始まる3つの英単語で表されたクライテリア(判断基準)なのです。
このPlanet、People、ProsperityをSustainabilityの3つの視点(Point of view、4つ目のP!)と名付けましたが、単に「3つのP」と呼んだりもしています。
ところで、この「3つの〇(英語の頭文字や数字)」という表現は結構あっちこっちで見かけるフレーズで、例えばこんなのがあります。
  Energy(エネルギー)、Environment(環境)、Economy(経済)で表される「3つのE」は現代社会のトリレンマ(三すくみ)なんて 言われていますし、Customer(顧客)、Company(自社)、Competitor(競合他社)はマーケティングの「3つのC」です。
 少し前なら、「3つのC」はCar(車)、Cooler(冷房装置、今ならエアコン)、Color TV(カラーテレビ)という高度経済成長時代の「新三種の神器(もともとは白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機が三種の神器でした)」で、一般には「三C」と呼ばれていました。
 そう言えば、「3番、サード(3rd)長嶋、背番号3」は永久に不滅な「3つの3」ですね(ああ懐かしい・・・由伸がんばれ!)。
 というわけで、Sustainabilityにもしっかり「3つのP」があるのです。
 それにしても今回は英語ばかりでどうしたの、と感じておられるかもしれませんが、グローバル社会に向けて英語教育には殊の外注力しているのですよ、工学部は。

 ここで話は少し変わります。
 みなさんは推理小説に3匹のダニが住んでいるのをご存知でしょうか?
 いきなり何のことやらさっぱりわからんぞ、と投げ出さずに少し考えてみてください。
 推理小説って、そう、伝説的な私立探偵ものから社会問題を扱う刑事もの、最近では事件と言っても小さな古本屋さんでの出来事だとか、実家のお父さんが娘の疑問を解決してくれる類の微笑ましいお話まであって、本当に多岐にわたっていますよね。
 でも、どんな推理小説にだって3匹のダニがちゃんと住んでいるのです。
 正解は次回に、とも思いましたが、そうするともう二度と誰も読んでくれない危険性がありますので、解答を以下に示します。
 ① Who done it?(フゥダニ、誰が犯人か)
 ② Why done it?(ホワィダニ、事件を起こした動機は何か)
 ③ How done it?(ハゥダニ、どうやって事件を起こしたのか)
というのが3匹のダニなのですが、どこに潜んでいたのかわかっていただけましたか?

 ようやくタイトルにある「密室」とつながりそうな予感がしてきたところなのですが、今回はこのあたりで字数オーバーのようです。
 次回は、この意味不明な推理小説談義から急転直下Sustainabilityへと話が展開する、という予定ではいるのですが、どうなりますことやら・・・。
 それでは、これに懲りずに第2回以降もぜひ読んで下さいね。

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