ど根性で帰る!
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先進メカトロニクス研究室の佘です.皆さんこんにちは.
それは今年3月のことでした。3月17日~19日にスペインのセルビアで開催するIEEE(米国電気電子学会)の国際学会に発表する予定でしたが,本学の卒業式は20日でした。それは卒業生にとって大変大事な行事なので,私としては絶対に卒業証書を本研究室の卒業生に手渡ししたいと思い,学会主催者にお願いして,発表を学会1日目の17日にスケジューリングしてもらいました。20日の卒業式に間に合うように,論文発表後すぐに帰途に立ち,19日に日本に到着する予定であった。旅行代金を安くするために,フライトの多いフランクフルトで乗り換えることにしたが,まさかそれが裏目に出るのは思ってもいませんでした。
17日順調に学会発表を終え,18日の朝セルビアからマドリード行きの飛行機で無事に出発しました。お昼ごろマドリードでフランクフルト行きのフライトに乗り換え,日本に帰る予定でした。しかし,マドリードの空港に着くと,なぜか人ごみが少し多いような気がしました。乗り継ぐために,カウンターに行くと,ルフトハンザー航空は18日の0時から24時までの間一日ストが決まり,そのため,フライトの変更や振替などで長蛇の列ができていました。
私の番になったとき,いきなり「今日のアジア方面のフライトはすべて出発済みで,明日以降のルフトハンザー航空のフライトか,スターアライアンス航空連合の他の航空会社のフライトに変えることが可能だが,どうする?」と言われました。しかし,18日中にアジアに向かうフライトに乗らないと,絶対に卒業式に間に合いません。一方,零時からお昼ごろまで,多数の人に対応してきたためか,カウンターのスタッフも相当疲れ切っているようで,簡単に応じてくれそうな気配もありませんでした。このままだとだめだと思い,検討してから返事すると言い,カウンターを去りました。少し待ち,人が少なくなったところで,再度カウンターに行き,卒業式の事情を説明し,フライトを探すことに協力してもらうことになりました。しかし,どう検索しても当日のフライトはありませんでした。スタッフもこれ以上無理だと諦めかけていました。そのとき,私は自分で追加料金を出してもよいので,スターアライアンス航空連合以外の航空会社を検索してもらえないかと頼んでみました。「ないのでは?また,あってもそのような変更も無理だ」と渋々応じてくれましたが,調べてみたら,案の定アジア方面の飛行機も全部出てしまっていました。もう無理だと言われ,私に調べさせてくれないかと頼み,とりあえず,これから出る便を全部調べてみたら,午後4時のドーハ行きのフライトを見つけました。また,そのフライトで18日の夜にドーハにつき,6~7時間を待てば,19日の早朝便で日本に立ち,当日の深夜に日本に戻れることが分かりました。ただし,それはカタール航空の便で,ワンワールドアライアンスに属しています。そこで,スタッフに無理にお願いし,このルートに変更してもらいました。こちらの根性に感心して,なんと無料で変更してくれました。本当に有り難かったです。そのおかげで,20日の朝2時に自宅に到着し,忘れ難い卒業式になりました。無理だと思っても簡単に諦めずに頑張ってみることははやり重要だと思いました。