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金属にまつわるエトセトラのその後 -日本の硬貨-

| 投稿者: 機械工学科

こんにちは。材料グリーンプロセス研究室古井です。

前回のブログから、金属に関するクイズ「金属にまつわるエトセトラ」の答えをでお示ししながら、そのバックグラウンドについて解説しています。
ところでみなさん、クイズの方はチャレンジしてみられましたか!?(まだの方はこちらをクリック)

今回は8つめの問題、「1円硬貨は100%のアルミニウム(純アルミニウム)でできています。500円硬貨は何の合金から作られているでしょう?」です。
この答えは「銅合金」。
「えっ、銅って茶色じゃないの?」,「アルミニウムとか、鉄じゃないんだ!」っていう声が聞こえてきそうです。
500円硬貨に限らず、メタル色をしている100円玉そして50円玉も実は銅合金からできているんです。
日本の硬貨の中で、銅以外の金属から作られているのは、なんと1円玉だけ。
これって以外と知られていない金属のトリビアです。

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含む元素やその量によって自在に色を変える銅。
白銅・黄銅・青銅・洋白などのように、その色調によって呼び名も違います。
そもそも金属って言うと灰色や銀色が定番ですが、そうでない金属が3つだけあって、それは金(金色)・オスミウム(青色)そして話題の銅(赤橙色)です。
銅はこの美しい色彩や風合いを活かして、お寺や神社の鐘などにたくさん使われていることは、みなさんもよくご存知ですよね。

銅が硬貨に使われる、もうひとつの理由があります。
それは「抗菌性」。
銅には私たちの健康を害する細菌、特に病原菌をやっつけてくれる素晴しい性質があります。
硬貨が多くの人の手に触れているにもかかわらず衛生的なのは、この抗菌性のおかげ。
こうした銅の抗菌作用は硬貨だけではなくて、病院や高齢者施設のドアノブ,手すりに応用されて、院内感染を未然に防いでいます。

銅が発見されたのは今からさかのぼること約11000年前の紀元前9000年。
我々人類が初めて手にした金属です。
長い歴史の中で、多くの人々が銅に親しみ触れ合いながら、その良さや特徴を後世に伝えてきました。
それを集結して現代では、硬貨という“ものづくり”の形で表現しているんですね。
ものづくりには長い歴史と、それに裏付けられた理由があります。
だからこそ楽しいし、奥深い。
そんなものづくりを東京工科大学工学部機械工学科で一緒に勉強してみませんか!

次回は金属クイズの最終章として、金属アレルギーのお話しをしますね。
また、お目にかかりましょう。

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