金属にまつわるエトセトラのその後
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こんにちは! 材料グリーンプロセス研究室の古井です。
前回のブログでは、古井の専門分野である金属に関するクイズ「金属にまつわるエトセトラ」をお出ししましたよね。
みなさん、チャレンジしてみられましたか!?(まだの方はこちらをクリック)
ここではクイズの正解を、ページの一番下にある表の■でお示ししながら、そのバックグラウンドを3回に分けて解説していきます。
どうぞお付き合い下さいね。
初回は4つめの問題、「その昔、マルコポーロに黄金の国と呼ばれた日本。現在、日本で最も金を採取できるエリアは?」です。
この答えは「都市部」。
金に限らず金属(鉱石)は山奥の地中に埋まっているイメージがありますよね。
実際、日本には佐渡金山のように通算83トンもの金を産出していた鉱山がありました。
それが現在では、金の鉱山はほとんどが閉山してしまい、年間わずか7トン程度(世界の金産出量の0.3%)となっています。
日本で金の産出が始まったのは今からさかのぼること約1260年前の西暦749年。
その後の高度経済成長やバブル期のような大量生産・大量消費・大量廃棄の時代を経て、日本ではとても貴重な金を掘り尽くしつつあるんですよね。。。
こうした中、廃棄された携帯電話やパソコンから金やレアメタルのような資源を再生して、有効活用するリサイクルの概念「都市鉱山」が提唱されました。
日本の都市に眠る金は何と6800トンもあると言われていて、日本の金鉱山から1年間に産出される金の約970倍にものぼります。
しかも1トンの金鉱石から採取される金はわずか5グラムですが、携帯電話1トンからはその50倍にあたる250グラムもの金を回収できます。
すごいですよね!
都市鉱山という観点から見ると、日本は世界有数の資源大国です。
それもこれも、金のような有用資源を含む製品を都市から回収した後、解体→分離→選別→抽出→成形・加工を経て、素材や部品・製品という形で都市にまた戻すというループが確立できない限り、単なる「宝の持ち腐れ」になってしまいます。
東京工科大学工学部が目指す持続的発展が可能な社会を実現するためにも、この都市鉱山の開発はとても大事で、また緊急の課題です。
東京工科大学工学部機械工学科では、地球環境を保全しつつ持続が可能な循環型社会を構成するための概念や技術を系統的に学べる、サステイナブル系のカリキュラムが揃っています。
そこでは、機械のライフサイクル全体を環境,経済,生活の観点から評価・設計するための考え方や実践方法を修得することができます。
社会が求める新しいコンセプトの機械工学を私達と一緒に勉強しませんか!
次回は日本の硬貨に使われている金属のお話しをしますね。
またお目にかかりましょう。
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