宇宙で集めた太陽で作ったレーザー光線を地上にドーンと撃つ!?
| 固定リンク 投稿者: 機械工学科
みなさんこんにちは,大久保の与太話のコーナーです.
今日は最初っからSFに出てくる最終兵器の話…ではありません.
未来のエネルギーの一つとして考えられている,SSPS(Space Solar Power Systems)をご紹介しましょう.
Space: 宇宙
Solar: 太陽光
やっぱりSFっぽい話が繰り広げられそうな予感がしてきます.http://www.ard.jaxa.jp/research/hmission/hmi-lssps.html
SSPSの歴史については JAXAのページ に詳しいので,詳細はそちらを見て下さい.
簡単にコンセプトを説明すると,
1. 宇宙で太陽光を集める=曇っていても関係無い!
2. 集めたエネルギーを地上に伝送!
3. 地上で受け取ったエネルギーを使って発電!
という三段階に分けられます.
エネルギー問題の解決のために宇宙からエネルギーを持ってこよう,という事ですね.
ここで,従来のSSPSでは,2の部分で
「太陽電池で発電して,マイクロ波を作り出してエネルギーを電送」
するコンセプトだったのですが,最近になって
「太陽光から光→光変換でレーザーに変換して,レーザーを地上に照射する」
という新しいL-SSPS(Laser Space Solar Power Systems)が提案されています.
これも詳しくは JAXAのページ に載っています.
レーザーの利点はなんと言っても「まっすぐ飛ぶ」ため,宇宙から地球に照射してもマイクロ波と比べて広がりにくい点です.
宇宙から伝送されてくるエネルギーが広がってしまうと,受け取る側にも大きな面積が必要になってしまいますが,レーザーを使えば,地上で小さなエネルギー受信システムがあれば足ります.
と,レーザーを使えば完璧!な気がしますが,問題点ももちろんあります.
色々あるので,沢山並べはしませんが,僕の研究と最も関係がある問題点で言うと
・太陽光からレーザーに変換する変換効率がまだまだ低い事
です.要するに,現時点では頑張って太陽光を集めても弱いビームしか作れないので,まだ使い物にならないなぁ…という所です.
東京工科大学では,そんな夢のある事に使える可能性のある「太陽光からレーザーを作る技術=太陽光励起レーザー」の高効率化を機械工学の知識を総動員して研究して行きます!
次も太陽光励起レーザーの他の使い道について紹介しましょうかね.
おおくぼ
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